漆黒の宇宙
『漆黒の宇宙』は、吸い込まれるような漆黒の中に、夜光貝の螺鈿(らでん)により広大な宇宙を表現しています。
螺鈿(らでん)とは、漆工芸品の加飾法の一つで、貝殻の内側の虹色光沢を持った真珠層部分を切り出し、漆地や木地の彫刻された表面にはめ込む手法を指します。
螺は「貝」、鈿は「ちりばめること」を意味しています。
日本には、奈良時代に唐の技法が伝えられ、楽器などの装飾に使用されていました。
古い遺品としては正倉院宝物として伝来する螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんごげんびわ)、螺鈿紫檀阮咸(らでんしたんげんかん)などがあります。
夜光貝より、光の強い部分を選び抜き、取り除き、そして加工までを、全て手作業で行っています。
青、緑、金粉を螺鈿技術で施しています。
砂は、紺と青の2色を使用しています。